多面的現実

http://miyazakimanabu.com/archive/2004/11/20041102iraq.htm
宮崎学氏のコラム。日本の警察がジャミーラ高橋氏を逮捕したことが今回の香田証生さん殺害事件の原因のひとつかもしれないそうだ。
http://www.kahoku.co.jp/news/2004/10/2004102201003569.htm
薬事法違反(無許可販売)で逮捕されたそうな。
ジャミーラ高橋
私もジャミーラ高橋という人についてはほとんど何も知らない。人間の盾で有名になったのかなというくらい。ネットでいろいろ検索してみても、彼女の活動その他については賛否両論あるようだ。
 しかしながら、宮崎氏のコラムによると、

日本ではこの人物の逮捕の報道は、新潟の地震のこともあり大してされなかったのだが、イスラム圏においては連日のトップニュース扱いで、現在も大変な話題として取り上げられているそうだ。

一般の日本人があまり知らない有名邦人なのか。それとも知らなかったのは私だけなのだろうか。反米・親イスラムの立場だとも言われているから、それで日本の国内メディアが、注目することをあえて避けていたのかもしれないなあ。
http://homepage2.nifty.com/mekkie/peace/iraq/news/019.html
2002年にジャミーラ高橋氏がイラクから書いたメール。当時の彼女が懸念していた事態、イラク戦争は現実になってしまった。文面から読み取れる範囲では、彼女はフセイン大統領を支持の印象。

ワシはジャミーラ高橋という人物についてはほとんど知らんのだが、彼女はイスラム圏では「イスラムマザー・テレサ」と呼ばれ大きな支持を受けていたという。そのような人物の身柄を拘束したということに、イスラム圏の人々は大変に怒っているそうだ。その怒りを身近な「日本」へ報復という形で示そうと考えるものもいるであろう。それが香田さんであり、サマワ自衛隊である。

 薬事法違反の疑いがあるなら、警察が取り締まることは正当なことである。しかしながら、彼女の逮捕が在外邦人や自衛隊員の命の危険につながる可能性がある場合、いきなり身柄を拘束というのはどうだろうか。また、以前から無資格販売の事実はつかんでいたが、反戦運動を押さえ込むために今逮捕したのだという説もある。もしそうだとしたら公正な捜査活動だとは言えないだろう。それにもっと早く逮捕していたら間違って無認可薬を買ってしまう人はもっと少なくて済んだはず。

 一つの犯罪の摘発が、他の深刻な人的被害の原因となりえる場合、警察はどうするべきか?人其々いろいろな意見があることだろう。私的には、イラク放射能をばらまいて老若男女を問わず癌で死なせているアメリカ合衆国に対し、その事実を知りながら協力している日本が、幾分の無認可薬を国内販売したジャミーラ高橋氏を厳しく罰すること自体が性質の悪いブラックジョークに思えてしまうのである。まるで無差別連続殺人犯が、街中で喧嘩して人をどついた程度のおっさんに「暴力はいかん」と説教するようなもので、なんだか白々しい感がある。



「自己啓発病」社会(祥伝社新書263)

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香田証生さんはなぜ殺されたのか

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