ニーチェの超訳、「キリスト教は邪教です!」

 

キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』 (講談社+α新書)

キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』 (講談社+α新書)

 アンチキリストの超訳版。哲学書特有の難しい文体ではなく、基本的に話し言葉で書かれている。
読みやすく、挑発的で、また愉快な文体(クリスチャンの方には愉快じゃないかもしれませんが)。
ところどころユダヤ人への人種的偏見と思われるところもあるが、まあそれも含めてニーチェ
ダヴィンチ・コードユダの福音書など、キリスト教ものが流行っていますが、
超訳によって現代日本にフェニックスの如く甦った、稀代の名著たるこの本も、
合わせて読んでみると面白いかも。


ニーチェ自身の思想的偏りはないのかと言われると、多分かなりあると思うが、
それはそれ、読んだ後で考えませう。


 特に自分の選択でなくキリスト教と関わることになってしまった人、
クリスチャンの家庭に生まれたとか、進路の都合でキリスト教の私学に進学して、
脳みその腐ったようなチャプレンとか神父とかシスターの説教を聞かされて
うっとうしくて仕方がないというような人にお勧め。
私自身、この本には高校時代に出会っておきたかったなあ(笑)。
しかし訳者のプロフィールを見ると年齢が私より一つ下なので、それは無理と言うものか。