ここしばらくお気に入りのサドル

 自転車のパーツの中でも、サドルは評価が人それぞれで、有名選手が高く評価していたり、お世話になっていて信頼できる店員さんが勧めてくれたサドルでも、あっさり期待を裏切られることが多いようだ。だから、ことサドルについては人の意見を頼ってはいけないというのがサイクリストの間での定説らしい。ベテランの方でも、あるサドルに落ち着いていたようで実は次のサドルを一生懸命探していたのだ、というようなことがあって、自転車乗りは誰もが自分にベストなサドルを求め続ける探求者のようですらある。とりわけ長距離を乗ることを好む人にとってはそうだと思う。


リカンベント乗りは、リカンベントについてるシートを使うか、他のメーカーで自分のリカンベントに装着できるシートを加工して使うしかないし、他社製シートにしても、5つも10も選択肢があるわけではない。こと尻を落ち着けるということに関しては、リカンベント乗りは余り悩まずに済む分、恵まれているのかもしれない。


 ロードやBikeFriday用に、これまで私もいくつかのサドルを試してきた。フィジークのPAVEとかアリオネとか、ボントレガーのインフォームとか。この中では、普通にアリオネがお気に入りだったのだけど、レーパンを履かずにある程度の距離を乗るときに、もっと楽なサドルが欲しいと思うようになって、いろいろ試乗したりしていた。
結果、ここしばらくはBOROのサドルに落ち着いている。
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写真で見てわかるように、中央部に大きく細長く穴が空いているのが特徴的で、局部への圧迫感が他のサドルと比べて少ない。もちろんSelle SMPサドルという選択肢もあるが、価格的にはBOROのほうがかなりお手頃である。重さは230gと最も軽いサドルの部類に入る訳ではないが、私は超軽量パーツ好きの競技志向な人ではないし、6300円で買えるサドルにしては上出来であると言える。


このサドルにしてから、カジュアルな格好で自宅から大阪や西宮まで往復するのが楽になった。それなりの長さはあるので前後のポジション移動もできるし、局部の感覚が麻痺していないのは血がちゃんと流れているということで、やはり安心なことである。お勧めの逸品と言いたいところだが、最初に説明したように個々人の好みがとても激しくなるサドルの話なので、むやみにお勧めすることはよしておくのである。


新年明けて、ひさしぶりにBikeFridayに乗ったので、付けてるサドルのことなど記事にしてみた。