フリーライダー あなたの隣のただのり社員

 この本で言うフリーライダーとは、ただのり社員のこと。
給料もらってもあんまり仕事しない人とか、人の成果を横取りしていく人とか。




「どこの会社にもこういう人いるよね」、という印象があった。
この本ではフリーライダーを、


・アガリ型
・成果・アイデア泥棒型
・暗黒フォース型
・クラッシャー型


の4種類に分けて解説している。


フリーライダーの現れやすい企業風土や、フリーライダー対策についても述べられていますが、p.93〜p.94の

 ちなみに、現実社会ではこのような対策が取られていますが、論理的に考えるとこれは本当の対策とはならないことが、研究者たちによって指摘されています。
 それは管理職や人事部がフリーライダー対策を取ろうとしても、その中でまたフリーライダーが出てくる可能性があるからです。
 誰かがフリーライダー対策をしてくれるなら、自分はコストを払わなくていいや、と思う人は、二次的ジレンマにおけるフリーライダーとなります。このように、論理的には、フリーライダー問題を解こうとすると、別のジレンマでのフリーライダー問題が起こり、それを解こうとするともう一つ別のジレンマでのフリーライダー問題が起こる、という無限サイクルが発生することになります。

という指摘は興味深い。とはいえ、その後の文章で、人類はこの無限サイクルから抜け出してフリーライダー問題を解いてきたと書かれている…。


組織として・個人としてのフリーライダー対策がそれに続く。フリーライダーの多い組織で働くのも嫌だが、フリーライダー対策に熱心な企業で働くのも、何か燃え尽きて倒れてしまいそうな気がする。神経がやられてしまいそう。たとえフェアに評価されようと、どんなに動機付けられようと、人間そんな動き続けてばかりいられるものではない。


というわけで、新書300冊計画の28冊目。