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ダーリンの頭ン中

  10年以上前に、かなり流行っていたシリーズの本だけど、先日地域の図書館に行くと置いてあったので、借りて読んでみた。

ダーリンの頭ン中 英語と語学

ダーリンの頭ン中 英語と語学

 

 「ダーリンは外国人」の方は、このブログの過去記事でも言及されていたりするし、何かの機会に読んだと思うけど、こちらの続編の方は多分読んでなかったはず。

漫画家の小栗左多里さんの夫がトニー・ラズロさん。
ハンガリーとイタリアの血を受け継ぎ、USAで教育を受け、1985年に来日した、日本語以外にも中国語、スペイン語、ドイツ語の得意な超語学好きのおひげのおじさん。トリビアな語学の知識をものすごく知っている、尊敬の念を込めて語学オタクと呼びたい人。
そんな2人の夫婦間のコミュニケーションの中で表面化する、日本人と英語ネイティブスピーカーの間の、言葉についての認識のギャップや文化差が面白く、トニーさんの語源を辿っての考察も、上質なトリヴィアで溢れている。

たとえば気分が高まるといった意味で使われる日本語のテンション上がるは、英語話者のトニーさんからすると、緊張が高まっていくという風に感じられてしまう。

母音の前のtheは、学校で習ったみたいに、必ずザではなくジと読む訳ではない。

vの発音で、唇を噛んでいない。

英語の話であと本当に面白いのは、様々な英単語の語源や派生。様々な言語から単語を吸収してきたのが英語であることを、思い出させてくれる。

あと、日本語を外国語として勉強してきた人だからこそ気づくことのできる、日本語の性質。意外と日本語の発音というのは複雑らしい。

・はんのう

・はんぱ

・はんこ

・はんを

・はん

この5つの言葉の「ん」が、それぞれ発音が違うそうだ。無意識に身につけたから、無意識のまま気づけてなくて、教えられてびっくりしてしまう。

難波(大阪の地名)が「なんば」だけど、ローマ字表記が"Nanba"じゃなくて"Namba"になっているくらいのことは知っていたけど。

日本語でも十分

複雑な発音をしている

だから

「外国語は

発音が難しい」と

壁を作らないで!! 

 とトニーさんからのメッセージ。確かにそうだ。

 

 あと、最終章(vol.17)の「名前について」は、今後日本に帰化する外国人が増える可能性が高いし、子供の名前は日本語をヘボン式ローマ字に変換するという決まり、どうにかしないとややこしいことになりそうと思った。

父からルートヴィヒという名前を受け継いでいる人が日本のパスポートを取得したら、父のルートヴィヒはLudwigと綴るけど、子のルートヴィヒはRutobihiになってしまうそうで、トニーさんは、どうせ正しい名前にならないのなら、好きな名前にしてしまったほうが良くない?と提案している。漢字に名前の音を当てるとか、音はあきらめて意味のほうを元の名前と同じにするとか。

ゆるい絵の漫画の割には、いろいろ深い話も多い一冊でした。