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癒す心、治る力"Spontaneous Healing"

食べもの関係のお話が続いているけれども、そういえばおいらの本棚にはアンドルー・ワイル医学博士の「癒す心、治る力(原題は"Spontaneous Healing")」があったっけ。このアンドルー・ワイル博士、健康ブームが常態のアメリカでは本がベストセラーになる国民的人気、いや日本でも取り上げられて国際的人気と言っていいくらい人気のお医者さんなのだが、以前に書かれた名著、「チョコレートからヘロインまで」の著者であることは最近の読者さんには意外と知られてなかったりする。

アマゾンで検索かけたらこんな感じ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/index%3Dbooks-jp%26field-author%3Dアンドルー・ワイル/250-9068967-8879446

上の検索では、W.ローセンとの共著ということもあるのだろうが、「チョコレートからヘロインまで」は引っ掛からない、アンドルー・ワイルで登録されてないのかな。A.ワイルになってるのかな。でも「チョコレートからヘロインまで」で検索したこちら
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/480748611X/250-9068967-8879446
からは著者をクリックすると最近のワイル博士の医療・健康関連の著書にとぶことができる。不思議な一方通行(笑)。

題名の「チョコレートからヘロインまで」、なぜにチョコレートかというと、チョコレートにはちょっとした中毒作用があるらしいのだ。ヘロインのほうは、言うまでもないけど・・・ああ、また脱線してる。

 「癒す心、治る力」の話にもどるね。例によって非常にはしょって説明します。
・西洋医学の一つの問題として薬と手術に頼りすぎること、そしてその二つはそれらだけで万能ではないという指摘があります。
・アメリカで手術や入院の必要な病気になるとものすごくお金がかかります。国民皆保険制度ではないので。もちろん民間の保険を掛けたりするのですが、それでもやりくりは大変だそうです。
・ゆえに、「病気にならないで済む方法」を必死になって探し求める傾向があります。ダイエットからヨガから東洋医学まで、アメリカで書店に行くとよくわかります。

 こういう社会的バックグラウンドの中、ワイル博士は免疫力を鍛えるライフスタイルで病気に勝つことや、環境汚染からの被害を少なくする方法を説いて脚光を浴びます。またアメリカの現在の中高年層は若い頃にヒッピーが多かったりする世代なので、世界中のいろんな先住民のところをフィールドワークで訪れ、その辺のヒッピーでは足元にも及ばないくらいのドラッグでトリップしまくった経験のあるワイル博士は、一般の頭の固そうなお医者様よりも親しく感じられるのかもしれませんね。

博士の説いてる内容は、免疫を高める食事、運動から呼吸法、人との絆、霊性、代替療法、心理療法など多岐に渡ります。治すのに役立つものであればなんでもよいのでしょう。

 それで、いよいよ本題ですが(前置きのほうが長い)、この本の中に有害食品について興味深いことが書かれているところがあります。

日本を旅行していると、アトピー性皮膚炎(湿疹)の異常な出現率に驚かされる。日本の乳幼児の約半数が多かれ少なかれその症状を呈し、青少年における症状の程度もアメリカのそれよりはるかに深刻である。
(p.260)

なるほど。日本のアトピー性皮膚炎の出現率は、アメリカ人のお医者さんから見ても異常なのですね。ワイル博士もびっくり!

いま、日本人は以前にくらべて、はるかに大量の肉および乳製品を食べている。それら動物性タンパク食品が直接免疫系を刺激し、湿疹のようなアレルギー反応を起こしやすい素因をつくっているのではないか。

お肉もヨーグルトもチーズも、食べすぎは良くないのかあ。

戦後の日本では農薬と食品添加物の使用量が驚くほどふえているのだ。

再び、ワイル博士もびっくり!右肩上がりの農薬と食品添加物使用量!

 ワイル博士の友達の日本人内科医の患者や博士自身のアメリカ人の患者が無農薬・無添加食品に食事を変えただけで症状が劇的に軽減したり治癒した例も書かれています。

他の多くの免疫不全症状と同じく、アレルギーもまた、化学汚染された食品を食べ続けることで体内に有害物質がたまりすぎた結果ではないかと考えるにじゅうぶんな材料だ。

 なるほど。みはみはさんもジャンクフードやめたら体調良くなったって言ってたっけ。完全に安全な食べものには切り替えられなくても、有害なものを減らすだけでも結構効果があらわれたりはするようです。

 この本は一冊丸ごと面白いのですが、きりがなくなるのでこの辺で筆をおきます(笑)。