Old-timer ( オールドタイマー ) 2010年 04月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 八重洲出版
- 発売日: 2010/02/26
- メディア: 雑誌
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4月号のp.68-p.71にかけての十字号再生記-5 輸出用X669Aの再生(その2)、
"Restoring a Twin Drive "DUJEE" Type X669A"という記事が、自転車乗り的にも興味深い。
十字号再生記-5と書いてあるということは、おそらく1-4もあるのだろう。
十字号は、三菱重工業製の自転車で、1型は昭和22年6月から昭和23年7月にかけて生産されたそうな。
最初はシルバークロス号と呼ばれていて、付随的に十字号とも呼ばれていた。
戦時中の兵器用資材を利用したジュラルミン平板とその製造技術の高さで知られていたようだ。
2型の広告は昭和23年6月から登場しており、キャリパーブレーキと特許新型ハンドルを装備の旨が記されている。
また同年7月の日本輪業通信紙では、3型も出来上がっていると報じられたそうだ。
しかしながら、業界人からは「自転車として批評すべきものではない(日本輪業新聞)」など、
十字号への辛辣な評価もあったらしい。
Old-timerの記事にはまだまだ十字号の物語が書かれているが、このブログで紹介するのはこの辺に。
個人的に面白いのは、レストア前の錆々の状態の自転車の、フレームやパーツの錆を落として行く工程。
「予算2000円の錆取り術」と書かれている。錆取りといっても年代物だけに錆てる度合いが半端じゃない。
灯油、錆除去剤、ワイヤブラシ、紙ウェスなどで念入りに落としていく。全部写真付き。
将来自分が何かの自転車をレストアしたくなったときの参考になりそうだ。
それ以外にも、
・ヘッドセットとボトムブラケットのボール交換
・ホイール組み(充電式電動ドライバーを使用)
・リアスタンド製作
・サドルの補修(革サドル)
・ハンドル回り
などなど、工作やメンテナンスに疎い私には、勉強になることばかり。
この雑誌、表紙がアルファロメオで、目次も360ccとか117クーペとか書いてあって、
中に結構濃密な自転車記事が隠れていることに気づく人はわずかであろう。
MOTTAINAI!!!
参考リンク:竹の箸memoir 三菱十字号 http://gold.ap.teacup.com/yamakyoj/290.html
三菱十字号 http://www.cycle-info.bpaj.or.jp/japanese/history/nenpyo/nenp36.htm
写真で見る自転車の歴史 http://www.jbpi.or.jp/history.php
自転車の歴史 http://hamakazuchan.web.infoseek.co.jp/bicycle/bicycle6.html