インテリジェンス 武器なき戦争

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

 諜報とか機密情報とかスパイとか、そういう世界のお話。
外務省のラスプーチンと呼ばれた佐藤 優が、自分の体験を語ってる部分が多い。
一方、もう一人の著者というか対談相手の手嶋 龍一は外交ジャーナリストで作家。
本の最初のほうで、この本の中でも情報源を特定されないために、話をぼかしたり変えたりしている
ところがあることも示唆されている。ほんとにそんな気遣いの必要があるからそうしているのか、
後からあれは嘘だと言われたときに、言い訳が可能なようにそう言っているのか、一読者からはわからない。


日本のカウンター・インテリジェンス能力が高いというのは意外な話。
ユダヤ人に命のビザを発給した杉浦 千畝氏が単なるヒューマン・ドキュメントの主人公ではなく
対露情報のハルピン学院を卒業したインテリジェンスの世界の住人だったという話も興味深かった。


とはいえ、どこまでほんとなのかわからないというのがこの本についての正直な感想。


というわけで、新書300冊計画の16冊目でした。