投票者として国政選挙の度に出会う難問が、「この中に誰も議員になってほしい人がいない」という問題だ。
「うーん、どうしても成りたいって言うなら、この人が成っても別にいいかもしれない」という程度の人さえいない場合もある。
こういう場合、人で選ばず自分が応援する党で選ぶとか、自分が嫌いな党の対立候補に入れるとかするのだろうけど、
やっぱりなってほしくない人に一票いれるというのは辛いものである。でも、こいつだけは当選してほしくない、という人はいるので
やっぱりなってほしくない人でも、その最悪の人や最悪の党を当選させないためには入れなくてはならない。
だから無茶苦茶嫌いな人を議員にしないために、かなり嫌いな人に投票したりしてきた。
でもこんな投票では、一度行く度に心が痛むのである。結果としてであれ、嫌いな人を応援するのは嫌なのである。
ここで思った。誰にも投票しないのは、選びたい人がいない以上仕方がない。しかし、こいつにだけはなってほしくないというのはいる。そこで、マイナス票というオプションを付けるのはどうだろうか。たとえば、aさんとbさんとcさんがいて、3人ともに議員にはなってほしいと思えないが、aさんが当選することだけは絶対に許せない。そう思ったときに、マイナス票の投票を選び、「aさんにマイナス1票」を投票するのである。こうすれば、嫌いな人の当選に手を貸した後味の悪さも残らないし、棄権したときの、何も自分の意思を表現できなかった感も残らない。また、aさんにしたくないという人が多くても、通常であれば「aさんが嫌いだからbさんに入れる」組と「aさんが嫌いだからcさんに入れる」組に票が分散してしまって結果aさんが当選してしまったりすることも多いが、マイナス票システムでは、マイナス票は徹底して嫌いな候補者の獲得した票を削って行くのみなので、この人にはしたくないと多くの人が思えば、その意思は通りやすくなると予想される。
入れたい人がいないからという理由で選挙に行かない人も、入れたくない人ならいるかもしれない。結果投票率も上がることだろう。マイナス票システム、どうでしょうか?
[09/7/26追記]id:roy-tさん、リンクありがとうございます。
(sat) No.1855 - ロイ飯田の怠惰な考察