中学生の勉強時間

 うちは、ケーブルテレビ局と契約していて、時々朝日ニュースターとか観てるのだけど、
昨日ニュースの深層を観ていたら、今の中学生(確か2年生だったと思う)の40%が学校の外で全く勉強していない
と言う調査結果があると言っていて、ちょっと驚いた。自分の中学生の頃を振り返ると、
ゲームにはまってたり知的好奇心が別の方向を向いていたりして、やはり大概勉強していないのだけど、
少なくとも自分以外の人の多くはそれなりに学外でも結構勉強していたと思う。
その結果が出たかどうかは別として。みんな塾とか行って勉強していたから、自分もそうしないといけないのかなと思って、
学習塾に行ってみたけど3ヶ月でやめた(おぃ)。心配した親が福武書店の進研ゼミを購読契約してくれたけど、
やらないままどんどんたまっていって、怒られたものだった。


それでも中3になると、「もうこんな詰襟の制服は着ていたくない!」という気持ちが自然と内側から湧き起こってきて、
なんとか制服を着ないで済む隣の都道府県の某私立高校に入学できる程度には勉強したっけ。


番組の中では、「何が勉強することのインセンティブとなるのか」がテーマの一つとなっていたけど、
高校の受験勉強のおいらのインセンティブは、番組で言われていた「将来経済的に豊かになれること」でもなければ
「知的好奇心」でもなく(知的好奇心自体はあったが、それは大学進学とは全く別のことだった)、
「制服を着なくて済むこと」だった。あと、基本的に偏差値が低い高校ほど学生が荒れているような時代だったので
「暴力にさらされず平和に生活できること」というのもインセンティブだったかもしれない。
そうそう、「学校の帰りに難波や天王寺の大きな書店に行ける」というのもあったっけ。


良い高校に入ることが、間接的に将来より良い仕事につけるチャンスを増やすとしても、
15歳の少年にとっては大学卒業する22歳という年齢はまだはるか先に感じられるものだ。
7年も先のことは動機付けとしては弱いと思う。


そう思うと、「もうちょっとがんばったら3年間制服を着なくて済む」
「目を見たとか見ないとか、アホなことで因縁つけられて喧嘩売られなくてすむ」
「学校帰りに、通学定期以上の交通費を要せずに大きな書店に寄ることができる」
というのは、非常に具体的かつ明確で、その学校に進学すれば必ず手に入るという点でも
動機付けとして力強く、実効性のあるインセンティブを中学時代に持てた自分は運が良かったのだなあと思う。