自民党の憲法改正案について

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041117-00000001-yom-pol
 悪いご冗談を、と言いたいところ。

自民党憲法調査会保岡興治会長)がまとめた憲法改正大綱の原案が16日、明らかになった。

 安全保障では、「自衛軍」を設置し、集団的自衛権の行使や国際貢献活動における武力行使を認めているのが特徴だ。天皇制に関しては、天皇を元首と位置付け、現在は認められていない女性天皇を容認している。

 「隊」を「軍」に変える。一文字違いで大きな違いというやつです。改憲後はイラク人相手にドンパチやってもいいってことにするつもりやね。ファルージャみたいなとこで米軍と一緒に行動して街ごと無茶苦茶にしてもいいことにしたいみたいやね。

 天皇制、いつのまにか象徴→元首へ。これ怖すぎです。一体何のメリットがあって今頃こんなことするんでしょうか。

「積極的に国際平和の実現に寄与する」とした「新たな平和主義」を明記した。

文言はいいですが、問題はどのような形で「積極的に」寄与するのかというところ。自衛隊をどんどんイラクに行かせるというのは寄与にはならないからね。

 「基本的な権利・自由および責務」では、国民に国家の独立と安全を守る責務を課す一方で、徴兵制を禁止。

徴兵制が禁止されてるのはいいことに見えますが、これではアメリカと同様日本も貧乏人の子供が仕事がなくって軍に入隊して危険な任務にさらされ、どんどん虫けらのように命を落としていく国になるのでは。国民に国家の独立と安全を守る責務を課すというのがたいへんおとろしいです。完全に戦前に逆戻りコースな方向転換。ブルブル。

さらに、家庭について、「社会生活において不可欠な共同体」として保護することを定めている。

これも家族が一緒に暮らしやすくなるとか、子育てが楽になるとか、そういうことでは決してなさそう。

統治機構では、現憲法で内閣に属するとしている行政権について、「首相に属する」とし、首相の行政に関する権限を明確にした。国会は2院制を維持するものの、衆院の優越性を強化した。参院で否決された法案を衆院が再議決して法律とする要件について、現憲法の「衆院の3分の2以上」から「衆院過半数」に引き下げた。参院議員は閣僚になれないとの規定も盛り込んでいる。地方自治については、道州制を導入し、自治体を道州と市町村、新たに設ける自治区(仮称)の3種類とした。改正手続きについては、現憲法より緩和し、衆参両院の総議員の過半数の賛成で、国民投票に付すことができるとした。

ようするに自民党一党独裁政治をやりやすいように改憲しようとしているとしか思えず、こんな憲法改正案、絶対に通しちゃだめだぞと思うのであった。

 今おとなり日記の欄をみたらzairyoyaのぼやき日記が。
http://d.hatena.ne.jp/zairyoyaFX/20041117#1100657712
同じような時間に同じようなこと書いてたのね、ざいりょうやさん。


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