さくらぐみ(Sakuragumi)と食べログ

 食べログというサイトから、ここにとんでくる人が結構いることに最近気がついた。飲食店の名前が入ったブログを自動的に見つけてリンクしてくれるらしい。今までは私からは、食べログのほうには何もアクションを起こさずにいて、単に向こうが一方的にリンクしてくれてるだけだったのだけど、今日は実験的にトラックバックを利用したレビューを書いてみようと思った。


言うまでもなく、食べログに全ての飲食店が登録されているわけではない。レビューを書くには、食べたことのあるレストランから、食べログに登録されているところを探さねばならない。「知る人ぞ知るお店」や「店主の方針として余りメディアに顔出ししたくないお店」や「メジャーすぎてレビューを書く必要のないお店」で食べてることがそれなりに多くて、そういうお店がどこまで登録されてるか調べてみるのも一興ではあるが、とりあえず一度どんな風になるのか試してみるために、今年の春食べた、赤穂のナポリレストラン(イタリア料理ではなくナポリ料理だそうなので)、さくらぐみについて書いてみたい。


 さくらぐみのことを知ったのは、テレビの情熱大陸だったと記憶している。真のナポリピッツァ協会が認定した日本で数少ないお店だそうで、ピザ焼き職人の日本人女性が、ナポリで一生懸命にピザ修行する姿が映し出されていた。どんな協会が認定していようと、私が食べて美味ければ美味いし不味ければ不味いので、どうでもいいことなのだが、行くきっかけにはなったりする。何より、大きな石の釜でピザを焼くところをこの目で見てみたいではないか。真のナポリピッツァ協会は石釜しか認めないのだ。


 さて、出発の前に考えなければならないのが予算のことであるが、ランチとディナーの区別がなく、単品のメニューを好きなだけ注文する形。さくらぐみのサイトには、

SAKURAGUMIは、「真のナポリピッツァ協会」認定第一号店ですが、
伝統的ナポリ料理として営業いたしておりますので、
ピッツァのみならず全ての料理をお楽しみくださるようにお願い致します。
ナポリ料理が不慣れな方は、お一人3500円〜7500円ぐらいでシェフに
お任せでもさせていただきます。
例)ピッツァ中心に前菜とドルチェとか、アンティパストやパスタとセコンド中心に、
ピッツァとセコンドなどご希望があればおっしゃって下されば予算内でさせていただきます。
*カフェは付きます。

と書いてある。念のためにお金を少し多めに財布の中に入れていく。むむむ。


 そして料理以外の出費として交通費。なにしろここは奈良県。赤穂は遠い。検索してみたら、家の最寄り駅から途中新幹線を使って片道4830円、往復9660円という東京にだって行けそうな金額がでてきた。もちろんそんなプランは却下。幸い春なので、青春18きっぷを2回分だけとある方より購入。これで近鉄の分を入れても往復で一人2500円以下に収まった。新幹線?新快速で十分だよ。


 さて、さくらぐみで食べるには、予約しなければならない。ランチであっても予約がないと入れないようだ。
仕事の合間に電話を入れて、11時半から12時半までの予約を取り付けた。自分でレストランを予約した経験がほとんどない私は、ちょっと緊張。


早めについたので、赤穂観光。といっても四十七士ゆかりの大石神社とか、塩まんじゅうを売ってるお土産店くらい。海に面した街の雰囲気が好きなので、それでもなかなか楽しめた。


 そろそろ時間ということでお店のある場所へ…思っていたよりも店舗は小さい(画面右上の小さな写真参照。前に人が並んでいるのがさくらぐみ)。しかも予約制なのに人が並んでいる。11時半になってウェイターさんの案内されるとおりに席についた。カウンター席みたいな感じで、お世辞にも広々しているとは言えないのだが、ちょうど目の前が大きな石釜で、ピザが焼けているのが見える!!!(嬉)テレビで観たピザ職人さんが、大きな鉄のテコで石釜の中のピザがうまく焼けるように動かしている。軽々としたテコさばきだが、あの大きさの金属のテコは、並大抵の力では扱えないと思う。


メニューからアンティパスト3皿少しずつと、ピザとメインディッシュとドルチェを頼んだ。二人なのだけど、ピザとメインディッシュは一つずつ。ピザ焼き職人さんによると、そんなもので十分な量だよ、ということだった。パスタを頼もうとしたら止められた(笑)多過ぎだって。


 確かに、アンティパストからして全然少しずつではなかった。たとえば、普通の日本の店ならこのアンティパスト一皿とパンでランチが十分成立してしまいそうな、そんな量だった。グリーンピースのパテみたいなのがやたら美味しかった。グラスワインがどんどん減っていく(笑)。段々お腹が大きくなってきたところで、ピザの登場。これまた大きく、二人で食べるのに十分な量である(一人はどちらかというと少食なので)。一切れ一切れに頭つきのエビが乗っている。もちろん頭もかじる。たいがい満腹になってきたところで、デザート・・・ではなく、メインディッシュだ(爆)イサキの焼いたのにレモンとハーブの効いたソースがかかっていたような記憶。海に近いだけあって魚介類の質が高い。「デザートは別腹」ではなく「メインディッシュは別腹」が我々の信念となった。食後にドルチェとエスプレッソ。カプチーノは食後に飲むものではないらしい。ドルチェは特にこれといったところはなかった。エスプレッソは美味しい。


結局二人で8000円台後半となったが、食べてる物の質と量を勘案すれば決して高くなかったように思う。店員さんの客さばきにアバウトなところが見受けられたが、イタリアというのはアバウトなものなので、それはそういうものだ。料理についてたずねても丁寧に答えてくれるので、個人的には○。ディナーも一度食べてみたいけど、赤穂でこんなの食べたら満腹の幸せ感でその日は宿泊してしまいそうだ(笑)