そらみる、パンケーキのモーニング

 奈良県北葛城郡広陵町というところに、そらみるというカフェがあって、以前によく利用していた、奈良ランチパスポートやスイーツパスポートをきっかけに、たまに行くようになった。世間一般的には、広陵町といえば、靴下や織物やプラスチックやなすびの町らしいのだけど、ここ最近の自分にとっては、広陵町といえばそらみるがある町という認識になっている。ちょうど三郷町のことを、カフェ ファンチャーナのある町と認識しているのと同じような感じで。

 

奈良ではぱーぷるが発行していた、ランチパスポート、スイーツパスポートは画期的な、クーポン券を集めたような外食用小冊子で、ランチや、スイーツのセットを、基本的に500円で食べ歩くことができた。東京や大阪のような大都市では、地域ごとに何冊もランチパスポートがあって、お店の近隣で働いたり勉強したり居住したりしている人がメインで利用するのだろうけれども、奈良では全県のお店が一冊で網羅されていて、近鉄奈良駅すぐのお店も、明日香村のお店も同じパスポート。食べ歩き型、レジャー型の利用ができる一方、一つの地域内に十分な店舗数があるとは言い難く、オフィスや学校の近くで利用するとしたら、近鉄・JR奈良駅エリアに通う人にしかメリットは大きくなかったのではないかと思う。

 

パスポートに参加するお店の態度は大雑把に言って3つに分けられた。

・損して得取れ型(絶対採算取れてない。店を知ってもらうためにやってる感)

・500円周辺の価格帯が得意(普段と同じようなものを普段よりちょっと安く提供)

・安物買いの銭失い(ランチパスポートでこの店入るんじゃなかった・・・)

 

客である自分からすれば、同じ500円を使うなら、1番上の損して得取れ型のお店に行って美味しいものを食べたい訳で、どのお店がそうだろうかと入念にチェックして選んだものだけれども、ランチパスポートリテラシーがついたと思えた頃に企画がなくなってしまったみたいで、諸行無常の感が強い。

 

ランチパスポート奈良がお店にとって宣伝効果があったかなかったかはわからないけど、終わってしまうと、お気に入りのお店が一気に消滅してしまったような錯覚に陥って、なんだか寂しい気持ちになった。

もちろんランチパスポートがなくなってからも、同じお店が一生懸命営業されているのだから、千円札一枚でお釣りのくる話が殆どなのだけど、かつて500円で楽しんでいたものに、今日800円を支払う気にはなれないという心理はある。

 

ところが、そらみるはモーニングだとパンケーキと珈琲で550円だから、パスポート時代とのギャップが小さい。よし、ではひさしぶりにそらみるに行ってみよう~ということで、大和川沿いルートで県道5号に出て、後は南へ走るだけ。

 

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うん、手型のついたパンケーキは、スイーツパスポートのときと基本的に同じ。

これが食べたかったのであった。ふわりふわり。

名前の通り、空を眺められるお一人様向きの席が充実したカフェで、一人でのんびりくつろげる、奈良中部では貴重な空間。

来るたびに、また時々来ようと思ったり。

 

soramilu.com

 

 

パンケーキ・ノート おいしいパンケーキ案内100

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