警察庁「自転車対策検討懇談会」による「提言」

疋田氏のメルマガより http://www.melma.com/backnumber_16703_3451197/

そもそもの原則論で言おう。
「特に危険な道路」の場合、当該の道路が「特に危険」であることを改善するためにはどうすればいいだろうか。
 当たり前のことだが「危険の素になっているものを排除する、またはそこに対策を講じる」のが、至極当然の話だろう。つまりそういう不良道路に関しては、クルマの方を規制するのが当たり前なのである。
「危険な道路ならば、安全な道路にすればいい」のだ。
 ところが、本提言では逆を言う。すなわち「自転車を通行不可にする」である。本末転倒と言うべきか、言語道断であろう。すなわち本提言の「第4、2(4)」は、立脚点からしてまったくの誤りなのである。
 だが、我々にとって、何より恐いのは、今後、この「第4、2(4)」がどのような適用のされ方をするかだ。
「特に危険」な道路とは、どのような道路か。
 おそらくは都内の幹線道路はほぼ全部であろう。なぜならば、自転車の通行について何の知識もない無法ドライバーが跋扈する都内の幹線道路は、事実として「特に危険」だからだ。これは皮肉でも何でもなく、単なる「事実」を言っている。
 そして、その危険な道路について、どのような方策が講じられるか。
 今回の提言によれば、当然のことながら「当該道路の自転車通行を禁止することなどの措置を講ずる」のである。つまり都内の幹線道路は今後、実質的に自転車通行禁止になる可能性が非常に強いのだ。

 危険な道路であるかどうかを、警察が勝手に判断できてしまうのは、確かに非常に危険。
歩道に上げるというが、そもそもおいらの生活圏内には歩道のない国道によってのみ、
周囲の地域とつながってるようなところがたくさんあるのだ。


危険を理由にどこもかしこも自転車通行禁止にされたらたまったものじゃない。


仮に交通手段としての自転車に、どこにも走るところがなくなったら、自転車にそれまで乗ってた人はどうするのか?
ある程度距離のある移動だったら、財布はいたむものの原付でも買うしかないだろう。乗れる人は。
すると、ものすごい数の原付が車道にでてくることになる。交通の便の悪いところにある高校なんかでも、
原付通学を認めざるを得なくなるかもしれない。買物や職場に自転車で通ってる人達も、通行禁止にされたら
代わりに原付で移動するようになる人は多いと推定して良いと思う。
現状では相当な割合の自転車が歩道を走っている。しかし、原付は100%車道を走る乗物である。
ものすごい数の原付が突如車道に現われる。その状況を「車が運転しやすくなった」と受け取れるドライバーが
どれくらいいるのか、疑問だ。排気ガスの量も倍増するだろう。そうなってから後悔しても、遅い。


 最近http://d.hatena.ne.jp/luckyvillage/でこの話題が多いので、気になってはいたのですが、
実際に読んでみると突っ込みどころ多すぎ。これだけで1年くらいブログが書けるかも。いや、書かないけどさ。