半地下の家族じゃなくて半地下の靴屋のおじいさん

  ロシア作家の本も一度読んでみたいと思いつつ、分厚さや長さにためらいがちだったのですが、図書館で見つけたこの本は、すぐ読めそうだったので借りて読んでみたのでした。

愛あるところに神あり (トルストイの散歩道)

愛あるところに神あり (トルストイの散歩道)

 

 思っていたとおり、これは一日で読めるトルストイ
あとがきを読むと、トルストイが民衆の言葉で民衆に語りかけていた時期の民話の形の物語ということで、難解な文学は敬遠してしまうタイプの人でも大丈夫な一方、収録されている全話を通じてとてもキリスト教的な宗教観の元に成り立っているので、そこで好みが分かれるかもしれません。キリスト教のみならず、普遍的な人間のあるべき姿が描かれているとも言われています。

トルストイが読みたいけど、時間や忍耐力はあまりないという人におすすめ。多少説話的で説教くさいところはありますが。

 表題作の主人公、靴屋マルティン・アウジェーイチは往来に面した窓が一つあるだけの小さな地下室に住んでいて、その窓から人々の通るのを見たりするのですが、足しか見えないけれども長年しっかり仕事をしている靴屋だから履いている靴で当人がわかるという設定。

窓から外が見えると地下といっても半地下かな。「パラサイト半地下の家族」という韓国映画が最近流行していましたが、時代と国を問わず貧しい人は半地下の部屋に住まわせられがちなのかもしれません。

賞味期限のウソ

  何事も出だしが大事とはよく言われる話。この本はその意味でとてもつかみが上手でした。

 第1章、賞味期限のウソで一番最初に出てくるのは、実は卵は賞味期限よりずっと長持ち(冬場)という話。気温が大体10度以下の冬場であれば、産卵から57日近くも生で食べられるそうです。どうしてそういうことになっているかというと、夏場に生で食べることを前提として賞味期限が決められているから。夏場はパック後14日間。

おおー、これは目から鱗。これを知っていれば、冬は賞味期限が過ぎた卵が残っていても、無駄にしなくて済みそうです。まあ個人的には卵はせいぜい10個パックのを1パックずつ買う程度なので、卵を買って冷蔵庫に入れた直後に長期旅行などに出かけてしまわない限りは、そんな心配はあまりなさそうなのですが。

なお海外の卵の賞味期限が長いのは、加熱調理して食べることが前提だからだそうです。加熱しましょう。

後の頁で、筆者はサルモネラ菌が怖いから賞味期限が過ぎた卵は加熱調理して食べましょうとも書いてあって、大丈夫とは思うけど予防線も張っとくみたいな感じなのかなと思いました。あと、卵をちゃんと冷蔵して売ってるお店と、常温の場所で売ってるお店があるので、よく気をつけて買う店を選びましょうとも書かれています。

 で、役に立つ話だな~面白いな~と思ってページを勧めると、賞味期限が短い食品業界の事情について詳しく書かれています。

2章の「これ食べられる?を自分で判断する8つのポイント」も、カビに注意するべきかどうかを判断するために水分量15%ラインを知っておこうなど、有益な情報がいくつか。

 一方、第3章から第5章は、一言でまとめてしまうと、「フードロスをなくそう!それにはどうしたらいいか」と言った内容で、筆者の問題意識の中心がどこにあるのかが見えてくる感じがしました。特に第5章の「食べものをシェアする生き方」は、コロナ禍や格差社会、貧困問題などで必要な食事ができていない人が増えてきている今日、もっと広げる必要のあることだろうと思います。

新書300冊計画の55冊目でした。

世界の猫の民話

 2種類の猫がいます。現実世界に住む猫と、幻想世界に住む猫。

前者も自由で勝手気ままな振る舞いで知られていますが、後者は前者以上に自由で勝手気まま。

ちくま文庫の「世界の猫の民話」は、そんなことを思い出させてくれる本でした。

世界の猫の民話 (ちくま文庫)

世界の猫の民話 (ちくま文庫)

  • 発売日: 2017/01/10
  • メディア: 文庫
 

 

半島へふたたび

 

半島へ、ふたたび

半島へ、ふたたび

 

  拉致被害者の蓮池 薫さんが、帰国して7年たって書かれた本を斜め読み。

2008年2月のソウル旅行。日本と北朝鮮での生活経験を元に、北とソウルを比較して日本語で臨場感溢れるソウル旅行記を書けるのは蓮池さんくらいだろう。

韓国の人気作家との対談の様子も収録されている。

また機会を改めてじっくり読みたい一冊。

ブロンプトンで十三峠

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 以前から持っていた2001年型台湾ブロンプトンでは、十三峠までは滅多に来ることがなかった。ワイドギアになる前の3段変速では、なかなか楽には登れない(※人によります)。

2台目のブロンプトンとしてS6Lを購入してからは、6段変速でワイドギアのおかげとSハンドルでMハンドルより前傾姿勢が取りやすくなった(あくまでブロンプトン内での比較)こともあり、たまにブロンプトンでここまで来たりする。

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峠から東の平群町側にメガソーラーが作られるそうで、関連工事の看板などが目立ち、メガソーラーと関わりがあるのかないのか知らないけど、ダンプの数が増えている気がする。

さらに平群町内を降れば、メガソーラー反対の幟も多数見かけられる。平群町 メガソーラー で検索すれば、メガソーラーに反対している人達のブログがヒットする。

坂を登りながら見られる自然豊かな里山の風景も、幾分変わってしまうのだろうか。

 

 今年こそブロンプトン専用フロントバッグを購入するのだと思いつつ、まだ踏み切れていない。暑くなってバックパックを背負いたくなくなるまでに決めたいとは思う。

洗車日和

 ぽかぽかと暖かい日。

まだ2月とはいえ、春の訪れを感じる。

冬の間、後回しになっていた自転車の洗車。

とりあえずGrasshopperFXを洗った午前中。

 

2/23が天皇誕生日で祝日であることに、まだ慣れていない。令和3年だけど元年の2/23はまだ平成だったから2回目になるのね。

昔のBD-1に御注意を

 台湾製ブロンプトン大和郡山市内などぶらぶらして、大和小泉イマココ食堂でカレーを食べて帰宅して、ごろごろしながらtwitterをみているとTLにちょっと気になるツイートが。

 「BD-1て何?」と思う人もいるでしょう。説明すると長いので、下のリンク先を見てみてください。

birdy | Pacific Cycles Japan

折りたたみ自転車ブームの火付け役となったbirdyの、1997年から2015年までの日本国内でのモデル名がBD-1です。私も一台目の折りたたみ自転車を買う前に、いくつか候補となるモデルがありましたが、その一つがBD-1でした。当時活発に活動されていたおのひろきおんらいんBD-1の記事を頻繁に読みに行ったりしたものです。

結局のところ、どうもBD-1は目立つので盗難されやすそうだという理由もあり、1台目は見た目はより地味なBikeFriday Metro7を買ったのですが、折りたたみ自転車関係のオフ会に顔を出していると、必ずといっていいほどBD-1は目にしたものでした。特にMTBみたいに悪路を走る訳でもないのに組み込まれた前後のサスがかっこよく思えました。

まだ日本では台湾生産のアジア仕様のブロンプトンしか入ってこなかった時代の話です。

・・・ほら話が長くなってきたでしょ、というわけで閑話休題

 話を和田サイクルさんのブログ記事に戻します。

blog.livedoor.jp

要は、製造からおよそ20年が経ったアルミフレームというものは寿命が来ている可能性が高く、クラックがないかどうかなど、ちゃんと点検しておかないと、ある日突然フレームが破断して大変なことになるかもしれませんよ、ということです。なお、

ということなので、モノコックフレームのオーナーの方は、まだそこまでは心配しなくていいのかもしれませんが、アルミフレームなのは同じなので、時々チェックしておくことは大事かもしれません。

もうそんなに歳月が過ぎ去っていったのだなあ、と思うばかりです。

おりたたみ自転車はじめました

おりたたみ自転車はじめました